人間関係のストレスが少ない仕事をしたいなら職種より職場で選ぼう

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人間関係のストレスが少ない仕事の選び方

人間関係のストレスは仕事の不満においても離職理由においても、圧倒的に高い順位を誇ります。人間関係のストレスに悩み、転職を考えている方はきっと少なくないでしょう。

しかし人間関係のストレスが少ない仕事を選ぶことは難しいです。なぜなら仕事では人との関りがまず間違いなく必要であり、人間である以上は相性が必ずあるからです。

先に結論を言ってしまうと、人間関係のストレスが少ない仕事をしたいなら、職種より職場で選ぶ方がいいと私は考えています。

私自身、転職回数は多いですしブラック企業も経験しています。マネジメント経験も長いです。その経験から人間関係のストレスと仕事について解説します。

次のような方の参考になれば幸いです。

  • 人間関係のストレスに悩んでおり、退職を考えている。
  • 人間関係のストレスが少ない仕事を探している。

仕事に人間関係のストレスは付きもの

仕事の不満も離職理由も圧倒的に人間関係

仕事の不満や離職理由に関するアンケート調査を調べてみてください。人間関係のストレスは圧倒的に上位です。

アンケートにより結果は異なりますが、人間関係のストレスは長年に渡り1位とも言われていますし、ほぼ3位稲荷には入ってきます。

こちらの記事では冒頭にアンケート調査へのリンクを貼っています。職場の人間関係のストレスへの対策も解説していますので、気になったら読んでみてください。

私も職場の人間関係でストレスを感じたことがあります。

私は落ちこぼれなので能力も低いですし、常識も知りません。我が道を行きたいタイプで、みんなと一緒が嫌いです。

それゆえいわゆる常識人や優等生からは嫌われます。そしてよくケンカになります。ケンカして会社を追い出されたこともあれば、ケンカして会社を辞めたこともあります。

誰だって多かれ少なかれ人間関係のストレスはあるものです。あまり気にしすぎないようにしてください。性格を変えるのが難しい以上、相性の良し悪しを変えることも難しいです。

どんな職種でも人間関係は必須

どんな職場でも人が集まってチームとなっています。そしてどんな仕事でも顧客や協力会社などがいて、人間関係が必ず発生します。

フリーランスになれば人間関係のストレスはなくなるという意見もあります。しかしフリーランスの仕事の多くは下請け仕事ですので、発注者との調整が必要になります。

つまりフリーランスでも仕事における人間関係は発生するのです。

ただし仕事を選べるほど成功すれば、相性の悪い人からの依頼を断れるのがフリーランスの特徴です。これは会社員では難しいでしょう。

プログラマーは実はコミュニケーションが多い

プログラマーというと、PCに向かって黙々とコードを書いているイメージがするかもしれません。1日中誰とも話さず、PCと向き合っているからコミュ障も多いというイメージがあるかもしれません。

実はこれは大きな間違いです。

プログラマーは設計者(一般的な呼称はシステムエンジニア)が書いた設計書に従ってコードを書きます。このとき、設計書に疑問点や不明点があり、設計者に確認することはよくあります。

設計者に確認せずに仕事を進めたら、後で手戻りが発生するため、小さな疑問点や不明点でも確認が必須です。

また設計にミスがあるケース、すなわち作ってみたら上手く動かないケースもあります。その場合は設計者に説明して、設計を修正してもらう必要もあります。

さらにはIT業界は多重請負の業界なので、設計者が商流が上の会社である可能性も高いです。そうなると上下関係があり、設計者の無茶ぶりに振り回されることもあります。

それ以外にも、技術的に難しいことがあれば、リーダーやチームメイトと相談する必要もあります。

プログラマーの仕事は世間一般のイメージと大きく違い、実はコミュニケーションがとても多いのです。

人間関係のストレスが少ない仕事もある

現場仕事はオフィスやサービス業より少ない傾向にある

現場仕事、たとえば運送会社のドライバーや清掃などは、一人で進められる作業が多いため、人間関係のストレスが少ない傾向があります。

私の友人・知人でも、サービス業からドライバーに転職したら人間関係のストレスが少なくて楽という人がいます。

オフィスワークから清掃に転職したら、オフィスワークでは役割分担が多くてコミュニケーションが大変だったけど、清掃では1人で完結できていいという人もいます。

しかし現場仕事ならなんでも一人で進められるわけではありません。たとえば建設現場は横のコミュニケーションが多いです。

建設の仕事は監督や他の職人とのコミュニケーションをマメに取りながら出ないと進められません。

ところで近年は街中でウーバーイーツをよく見かけます。ウーバーイーツも店員と顧客とのコミュニケーションは必要ですが、それ以外はコミュニケーションが不要です。

ただし1件当たりの配達時間が短いため、店員や顧客の数が多くなるので、人間関係のストレスは思ったより少なくない可能性が高いように私には見えます。

ネットビジネスは一人で進められるが稼げない

21世紀になってインターネットが普及することで、ネットビジネスで稼ぐ人たちが出てきました。

ブログやアフィリエイト、教材販売、最近だとYouTuberが該当します。これらの人たちは会社員とは桁違いの収入を得ている人も多いため、憧れる人は少なくないかもしれません。

しかも基本的にこれらの仕事は一人で進められます。それゆえ人間関係のストレスもとても少ないでしょう。

しかしこれらの仕事はアルバイトほども稼げないケースがほとんどです。稼げる人はほんの一握りであり、ほとんどの人は挫折して退場していきます。

試しに「ブログ PV数」や「YouTube 再生数」で検索してみてください。

ブログなんて1年で挫折する人も多く、1,000円も稼げない人ばかりです。YouTubeなんて再生数1桁は当たり前なんて記事が出てくるくらいです。

ネットビジネスに手を出しても、人間関係のストレスはないですが、稼げないストレスが大きくなります。よってやらない方がいいでしょう。

私はブログを勉強のために書くようにしています。人に説明する練習をしたり、知りたい知識について学んだりするツールと考えています。

トレーダーは一人で進められるがストレスが多い

貯蓄から投資へと言われるようになった2010年代前半から、投資への意識は徐々に上がってきているでしょう。

そんな中、株やFXなどで大きな収益を得て、会社員を辞めて専業投資家になる人たちがいます。その多くはトレーダーという人たちです。

トレーダーは一人でも進められる仕事なので、人間関係のストレスは不要です。ただしリスクがとても大きくて、元本割れもします。

そもそもトレードとは短期間で株価が上がるか予測して売買することを指します。株価が上がるかどうかはプロでも6~7割しか当たらないそうです。これを一般人がやるのは無謀です。

実際に投資情報を調べると、チャートとにらめっこして勝ったとか負けたという投稿が出てきます。これではギャンブルです。

収入がプラスになるかマイナスになるか解らないのでは、生計を立てることも困難です。

こちらの記事で解説している本の著者が、かつて金融機関のトレーディング部門にいたことがあると書いています。そこは動物園という別名が付いていたそうです。

https://note.com/biginuneko/n/na2bef15eb808

トレードで負けた人がストレスでものに八つ当たりすることが日常茶飯事なので、色々な備品が壊れていたそうです。それほどトレーダーはストレスが溜まります。

トレーダーもYouTuberのように一握りの人が成功する仕事なのです。

人間関係のストレスは職種より職場の影響が大きい

私は転職回数が多く、またマネジメントに長年携わっており、マネジメントの論文も定期購読しています。その経験から言うと、人間関係のストレスは職種よりも圧倒的に職場の影響が大きいです。

よって人間関係のストレスが少ない仕事を探すなら、職種より職場で探す方がよいです。

人間関係のストレスが多い職場の特徴

人間関係のストレスが多い職場にはもちろん特徴があります。

私自身が人間関係のストレスを感じ、同僚たちも愚痴が多かった職場を振り返ってみます。すると次のような特徴があります。

  • 残業が多い
  • 責任があいまい
  • 上司がブラック(説教が多い)
  • 上司が頼りない(ハッキリしない)
  • 雰囲気がギスギス・ピリピリしている
  • 孤独感を感じる
  • チームに支えられていない
  • 性悪説で人を疑うことが前提になっている

残業や説教が多いブラックな上司がいる会社は、体育会系や根性論が染みついている可能性があります。

ブラック上司については別途記事を書いています。このような上司がいる職場は人間関係のストレス(主に上司に対して)が多いですし、同僚の愚痴も多いです。

まずは上司が怒ってばかりの職場に関する記事です。

私がかつて所属した会社には、上司が不機嫌でピリピリしてばかりの会社も何社かありました。

人間関係のストレスが少ない職場の特徴

世の中には人間関係のストレスが少ない職場も存在します。

人間関係のストレスが少ない職場は、残業が少ないです。なぜなら効率化を進めているからです。

また上司が優秀なので、残業しなくても仕事が終わるマネジメントが行われています。

さらには職場に心理的安全性があるため、職場の雰囲気がいいです。誰もが認められていて、発言できる環境ですので、協力し合おう、支え合おうという雰囲気が出来上がっています。

心理的安全性については別途記事を書いていますので、是非読んでみてください。働きやすさや人間関係のストレスは心理的安全性で大きく変わります。

このような職場に入ることができれば、職種によらず人間関係のストレスは少なくなります。快適に働けること間違いなしです。

人間関係のストレスが少ない職場の探し方

組織文化で判断する

人間関係のストレスが少ない職場を求人票から判断することは困難です。私もできません。求人票から解ることは主にハード面、すなわち必要なスキルや会社の制度です。

よって人間関係のストレスが少ない職場を探すなら、面接で聞いてみるのがいいと私は考えます。

面接で組織文化や社風について聞いても、特に問題にはなりません。私はいつも聞いていましたが、特に機嫌を損ねたり怒られたりしたことはありません。

次のようなキーワードが出れば、働きやすくて人間関係のストレスが少ない職場である可能性があります。

  • 自由に意見を言える
  • 信じて任せる
  • チームワークを大事にしている
  • お互いをプロとして認めている
  • フラットな組織

ただ仲が良くてバーベキューをやっていますという会社は要注意です。それは見掛け倒しです。組織文化として人を認め、人を信頼する体質になっているかどうかが重要です。

元請けか自社製品・自社サービスの会社を選ぶ

これも私の考えですが、人間関係のストレスが少ない職場を選びたければ、元請けか自社製品・自社サービスの会社を選んだ方がいいと私は考えています。

なぜなら2次請け以下の場合、商流が上の会社との間に上下関係があるからです。そうである以上は、圧力がかかったり、無茶を押し付けられたりします。

私が勤めているIT業界では多重請負が一般的になっています。会社によっては立場を利用して、下請けに問答無用でやれという会社もありますし、パワハラもまかり通ることがあります。

それゆえIT業界の多重請負に対する不満や愚痴は、検索すると沢山でてきます。またIT業界は離職率が高い業界でもあります。

元請けまたは自社製品・自社サービスの会社であれば、立場が上の会社に振り回されず、自分たちのペースで仕事ができます。

終わりに

今回は人間関係のストレスが少ない仕事を探している方のために、次のことについて解説しました。

  • 人間関係のストレスが少ない仕事はあまりない
  • 職種より職場で選んだ方がいい
  • 人間関係のストレスが少ない職場の選び方

私も人間関係のストレスに悩んだことはあります。パワハラを受けたり、ケンカを売られたりしました。その上責任も押し付けられました。また職場の人同士のケンカも目撃したことがあります。

相性問題があるからこそ、人間関係のストレスが少ない仕事をするためには、職種より職場で選んで行きましょう。人間関係で対立する人が少ない職場を選びましょう。

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