楽観的思考と悲観的思考を使い分けて仕事を進めて行こう

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楽観的思考と悲観的思考を使い分けよう

世の中には楽観的な人や悲観的な人がいます。かくいう私は極度に悲観的な人です。しかしマネジメントにおいては楽観的思考も悲観的思考も必要です。どちらか一方では問題になります。

それでは順に解説していきましょう。

楽観的でも悲観的でもマネジメントは上手くいかない

一般的には楽観的な人と悲観的な人がいます。もちろんその中間の人も沢山いるでしょう。

あくまでも一般論を言うと、楽観的な人は積極的なようで読みが甘いことがあり、痛い目を見やすいです。悲観的な人は心配性で後ろ向きなこともありますけど、堅実だったりします。もちろん一概には言えません。

しかし悲観的だとネガティブ、保守的などの悪いイメージを持たれることもあります。

マネジメントにおいてはどちらの思考も大事です。性質の違いであって優劣の違いではないのです。積極性も慎重さもマネジメントには必要なのです。

楽観的思考の使い方

対メンバー

メンバーに対して楽観的思考を使うと、失敗しても励まして対策を考えることができます。楽観的に考えるなら、次から失敗を繰り返さなければいいのですし、学習の機会と捉えればいいのです。

ただし重大な失敗のときは事の重大さを解ってもらう必要があります。ここは気を付ける必要があります。もちろん怒ったり怒鳴ったりせず、大人な対応が必要です。

対顧客

顧客が何かミスをしても、〇〇に気を付けたらOKなどという捉え方をして進めましょう。ミスを責めてケンカをしても、仕事の進捗に支障が出るだけです。人間だからミスをするものです。重箱の隅をつつくような悪質な人も世の中にはいますが、そういう嫌な人になってはいけません。

ただしこれも重大な失敗を顧客がしてしまった場合は、上層部を通して調整してもらった方がいいでしょう。例えばお金や契約、あるいはハラスメントなどで何か問題があるのなら、上層部を通してしっかりと調整した方がよいです。

こういう危険な要素は大きな問題になる前に潰しておくに限ります。事前対処についてはこちらに書いています。

危険な要素は前もって潰しましょう。

問題解決

問題が発生したときは誰もが慌てるものです。こんなときはどうしようと悩んでしまう人も少なくないですし、焦ってしまうこともあります。私も焦ってしまうことがあります。

こんなときこそ何かいい方法があるはずだと考えましょう。解決方法はきっとあると信じるのです。楽観的思考の有効活用です。

技術的な方法、やり方の改善などで何かいい方法があると考えます。対人の問題なら上司に相談して会社として調整してもらうなどしましょう。

それから決して一人で抱え込まず、顧客や協力会社、チームのメンバーと相談しましょう。

悲観的思考の使い方

計画作成

楽観的な計画作成をしてはいけません。想定外が起こらない、何でも順調に進むなどを前提としたスケジュールを見たことが私は何度もあります。もちろん破綻して残業地獄になっています。

皆さんもよくご存じだと思いますが、仕事をしていればトラブルや割り込みは当たり前のように起きます。リスクは起きてから考えればいいという管理職が昔いたのですが、その結果として残業が凄いことになっていました。リスクは起きてからでは遅いのです。

想定外が起きるからこそ、慎重かつ堅実に計画を立てる必要があるのです。

計画作成については別途記事を書いていますので、参考にしてみてください。

計画は楽観的に考えず、慎重かつ堅実に作りましょう。

見積

先ほども書いたように、想定外のことは絶対に置きます。だから見積作成時に一般的にはバッファーを2割積みます。

具体的には作業項目毎にリスクを検討し、リスク係数を掛けます。低リスクな作業項目はリスク係数を小さく、やってみないと解らないような不確実性が高い作業項目はリスク係数を大きくします。これが大体全体で平均すると2割くらいになります。

楽観的思考でリスクを考えても、リスクは起きないだろうで終わってしまいます。ここは悲観的思考でリスクを洗い出します。ただし悲観的すぎるリスクで見積が何倍にもなってはいけません。

とんでもないリスクが起きないとは言えませんが、そういうリスクは見積に前提条件を付け、想定外の事態の際は別途相談としましょう。大きなことが起きた場合は上層部の協力も必要ですので。

リスク対策

リスクの検討はマネジメントにおいて必須です。先ほどから書いているように、予期しないことはいくらでも起きます。仕事とはそういうものであり、見通しが甘いケースが多いのです。

作業内容や仕事の進め方に関するリスクを検討して洗い出しましょう。そしてあらかじめ対策を立てられるものは立てておきましょう。リスクを洗い出せば見積のリスク係数にも使えます。

リスクについてはこちらにも記事を書いています。

リスクに対する意識や対応次第で残業時間は大きく変わります。

仕様検討

ユーザーがこんな勘違いをしたら?こういう使い方をしたら怪我しない?こういう操作をしたときはどういう動作をすればいい?

製品・サービスの仕様を検討するときは、考えることが沢山あります。楽観的思考で面白い機能や便利な機能を考えるのもいいですが、悲観的思考でユーザーの理解や行動を想像することも必要です。

終わりに

楽観的な人も、悲観的な人も、中間の人も、楽観的な思考と悲観的な思考の両方を使いこなせるとマネジメントで役立ちます。自分では難しい場合、メンバーや上司などの力を借りましょう。

上手く両方を使いこなせれば、仕事がより上手く進むようになるでしょう。

マネジメント力を上げるためには、幅広い知識や思考力が必要です。これは一朝一夕には身に付きません。専門分野の知識はもちろんですが、ビジネスや組織に関する知識も必要です。

1つはビジネス情報を仕入れることです。私はダイヤモンド社のDIAMONDハーバード・ビジネス・レビューを定期購読していますが、たまに週刊ダイヤモンドも読みます。週刊ダイヤモンドは経営陣や管理職向けの雑誌であり、流行のビジネス事情はもちろん、ときにはお酒の特集が組まれるという変わったこともあります。

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