リスク意識が残業時間に大きく影響する!残業を減らしたければリスクをコントロールしよう

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リスクに対し先手を取ってトラブル防止

今回はリスク意識について解説します。リスクに対する意識次第で残業時間は劇的に変わります。深夜残業や休日出勤を常習的に繰り返す、いわゆる炎上プロジェクトには、リスクを考えていないという特徴があります。

今回はリスク意識やリスク管理、そしてそれらと残業との関連性について解説します。残業が不毛に多い職場やプロジェクトは、リスクに対する意識がほぼありません。残業が少ない職場やプロジェクトはリスクについてよく考え、よく議論しています。だからこそリスクと残業時間について解説します。

この記事は下記のような方に参考にしていただければと考えています。

  • 残業を減らしたい方
  • 不毛な残業を繰り返すマネジメントに疑問を抱いている方
  • より良い仕事の進め方を模索している方
  • 将来マネジメントをやりたい方

是非ともリスクに対する意識を身に付けて、不毛な残業を回避しましょう。

リスク意識の重要性

リスクとは何か

リスクとは想定外のことを指します。リスクは一般的に悪いことを指しますが、定義としては良いことも悪いことも含みます。

良いリスクとは、下記のような想定外に好都合なことです。

  • 難易度が高い作業が不要になった。
  • ボリュームが大きい作業が不要になった。
  • 想定外の協力者が現れた。

一方で悪いリスクとは一般的なイメージ通り、想定外に起きる悪いことです。予想していなかったトラブルなどが該当します。

マネジメントでは悪い方のリスクをコントロールすると残業時間を減らせます。

リスクはプラスとマイナスがある
リスクにはプラスのリスクとマイナスのリスクがあります。

リスク意識が低いプロジェクトはお約束のように炎上する

何事も上手く行くほどマネジメントは甘くないです。そんな考えでは想定外のことが頻発して、スケジュールはみるみる遅れてしまいます。結果的に長時間残業や休日返上が必要になってしまいます。

常習的に長時間残業や休日出勤を繰り返している会社やプロジェクトは、リスクを意識していないという特徴があります。リスクが起きたときに慌てて残業でカバーするのがお約束です。それを繰り返しているうちに習慣化してしまい、トラブルが起きるのは当たり前、残業も当たり前という考えが染みついていきます。

こんな下らないことをしても誰も幸せにはなりません。まずはリスクは起こるものだという心構えを持ち、リスク対策をしっかり打って仕事を進めていきましょう。

リスク意識が低いことの弊害
リスクを考えないあるいはリスクが起きてから考えるようでは、トラブルが発生して慌てることになり、残業が増えます。

リスク意識が低い事例

Aさんは新製品開発プロジェクトのリーダーです。今回の製品では、Aさん自身も会社としても経験の浅い技術を使うことが決まっています。しかしそれほど大きくも複雑でもない製品のため、プロジェクトの規模も大きくないです。

Aさんは大方順調に進むだろうと考え、リスク係数をあまりかけずにスケジュールを作成しました。しかしいざ実際に開発してみると、技術の理解や扱いに想像以上に苦戦してしまいました。そして毎日遅くまで残業して、スケジュール遅延を防ぎました。

この例では有識者を協力会社などから探す、事前に検証期間を設けるなどをした方がよかったでしょう。それらがかなわないなら、リスク係数を大きめに取ったスケジュールにした方がよかったでしょう。

リスク対策

リスクに対して先手を取る

リスクを甘く見たり、リスクが発生した後で対処しようとしたりすると、痛い目を見るとお解りいただけたかと思います。人によっては上司やプロジェクト責任者がそんな感じだという方もいらっしゃるかもしれません。

リスクを洗い出すには経験が必要です。しかしこういう可能性はないだろうか?という不安や嫌な予感という捉え方をすれば、リスクを洗い出しやすくなります。

不安や嫌な予感など、悪い方に転ぶ可能性についてしっかり検討や議論をして仕事を進めましょう。

リスクに対して先手を取る
リスクが起きてから慌てていては遅いので、先手を取って対応していきましょう。

懸念事項は早めに潰す

懸念事項も放っておくと後で面倒なことになります。リスクの一種といってよいです。よって事前に対応を取っておくのがよいです。

詳細はこちらの講義を参照してください。

見積ではリスク係数を考慮する

先ほどのAさんの事例にもありましたが、リスクが高い作業はリスク係数を高めにすることで、見積工数を多めに見ておくのも手です。ただしなんでこんなに工数が多くかかるの?と聞かれたときに、こういう理由でリスクが高いので多めに見ていますと説明できるように準備してください。説得力がある理由がなければ、上司や顧客に通じませんので。

どの程度の係数がよいかは最小値(順調にいった)や最大値(想定外の事態が発生)、期待値(現実的にはこれくらいになる)を見積もってみて、現実的な値を設定してください。会社や仕事ごとに固有の事情があるため、これくらいが適切という値は会社や仕事によって異なります。

よってあなたの会社の実績値やあなたの案件の実績値が最も精度が高いということになります。それらが手に入らない場合は、業界の平均値を調べてください。今時なら業界の平均値は業界団体か国のWebサイトで公開されている可能性があります。

見積ではリスク係数を考慮する
ハイリスクな作業はリスク係数を高めに見ておきましょう。

コンティンジェンシープランを用意する

イベント当日やシステムの本番リリースなど、1回限りの大事がときにはあります。こういう重要な仕事にもリスクはあります。こういうときは考えられるリスクへの対策を打ちつつも、コンティンジェンシープランも用意しておきます。

コンティンジェンシープランとは事故や災害などの大きなリスクが発生した場合の対応方法です。システムの本番リリースなら、予期せぬエラーでリリース作業を中断せざるを得ない場合に備え、作業前にバックアップを取得しておきます。そして万一中断せざるを得ない事態が起きたら、バックアップへと戻します。

このように発生確率は低いが影響度がとても大きいリスクに対してコンティンジェンシープランを用意しておきます。肝心なシーンでは用意しておきましょう。

コンティンジェンシープランの例としては、受験や非常食も該当します。受験のときに会場までのルートを複数調べておき、電車遅延に対処することや、災害に備えて非常食を用意しておくことなどもコンティンジェンシープランに該当します。

終わりに

リスク対策というと面倒だと思うかもしれません。滅多に起きないなら起きてから考えればいいというマネージャーも少なくないと感じています。

しかしそういう考えでは、いざリスクが発生したときに慌ててしまい、結局残業でカバーしているケースが多いです。

だったら事前に対応を考えておいて、事前に発生を予防したり、発生しても即対処したりした方がよいと私は考えています。そうすれば余裕を持って仕事ができますし、残業も少なくなります。極めて健全な働き方ができます。

ぜひリスク対策を取って、健全な働き方を実現してください。

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