顧客満足度を上げる!今日からできる方法を具体例で解説

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顧客満足度を上げる方法

顧客満足度という言葉はよく聞きますよね。多くの企業が気にしてるものでもあり、上げたがっているものでもあります。

当然ながら企業は顧客なくして成り立ちません。顧客がいなければ収益を得られないからです。それで顧客満足度はとても重要なものです。

今回は顧客満足度を上げる方法とその具体例について考えてみます。一般的に言われることだけでなく、私が実際にやって結果を出したことも解説します。

顧客満足度で悩む方の参考になれば幸いです。

顧客満足度とは

顧客満足度の定義

顧客満足度とは製品やサービスなど企業の活動に対して、顧客がどれだけ満足しているかという度合いです。

単に製品やサービスが良いかどうかだけでなく、楽しいとか好きかなど感情的な面もあります。

あなたにも好きなブランドなどあるかもしれません。これも好きだからとか、気に入っているからという感情的な面ですね。

このように機能や性能の良し悪しはもちろん、感情的に好きか楽しいかも顧客満足度に含まれます。

顧客満足度の重要性

顧客満足度が高ければ、顧客は企業の製品やサービスを沢山買ってくれます。そうなれば売上は高くなりますし、リピート購入もしてもらえる可能性があります。

さらには顧客がファンになってくれたり、口コミで製品やサービスを広めてくれる可能性もあります。

このように企業が売上げを増やす上で、顧客満足度はとても重要な要素です。

顧客満足度の指標

顧客満足度を測るために使われる指標として、代表的なものはネットプロモータースコアです。略してNPSと呼びます。

ネットプロモータースコアでは、顧客に0から10の点数で、友人などに勧めたいかどうかを評価してもらいます。

ネットプロモータースコアの詳細については、こちらの記事を参照してください。

https://www.nttcoms.com/service/nps/summary

顧客満足度を上げるメリット

顧客単価を上げられる

顧客満足度を上げれば、顧客はより高い製品やサービスを買ってくれるようになります。あるいは一度の買い物で多くの製品やサービスを買ってくれる可能性もあります。

すると顧客単価が高くなります。顧客単価が上がれば当然ながら売上も上がります。

繰り返し購入してもらえる

顧客満足度が高ければ、顧客はリピート購入してくれます。つまり1回だけではなく、2回とか3回買ってくれるのです。

そうすれば当然ながら顧客満足度が高い顧客から得られる売上も2倍3倍と増えていきます。

ちなみに1人の顧客から得られる収益を顧客生涯価値、略してLTV(Life Time Value)と呼びます。

LTVについてはこちらの記事を参照してください。

顧客満足度を上げる戦略

顧客のニーズを理解する

顧客満足度を上げるためには、顧客が欲しいもの、あるいは顧客が困っていることを理解する必要があります。

つまり顧客のニーズを理解するということです。

そして顧客のニーズにあった製品やサービスを開発したり、顧客の困りごとに合わせたサポートを行ったりする必要があります

アイリスオーヤマでは製品開発においてユーザーインという考え方を使っています。

いいものを作って売ることはプロダクトアウトと呼びます。今ニーズが高いものを作ることをマーケットインと呼びます。

アイリスオーヤマではこれらのどちらでもなく、ユーザーとって必要かどうかを重要視しています。

それゆえユーザーの視点に立ってユーザーにとって役立つかどうかを考えます。これがユーザーインという考え方です。

ユーザーインの詳細については、こちらの記事を参照してください。

https://note.com/biginuneko/n/nf10670d0ca7b

顧客の行動や購買履歴を把握する

近年のECサイトではおすすめ商品が表示されますよね。そしてそれらの商品は最近見た商品や、最近買った商品、それらと類似する商品が多いですよね。

いわゆるリコメンド機能とかリコメンドエンジンと呼ばれるものです。

顧客が今関心を持っている商品と類似している商品やそれらと一緒によく売れる商品、あるいは似たような商品を買っている別の顧客がよく買う商品をお勧めしているのです。

これらは顧客がどんな商品を見たかという履歴を元にシステムによって作られています。

このように顧客の行動や購買履歴から、顧客がどんなものに興味があるかを知ることができます。

当然ながら顧客が興味を持てる商品の方が売れます。

顧客とのコミュニケーションを強化する

顧客に製品やサービスを買ってもらうためには、顧客のニーズを理解することや、顧客との関係性を維持することが重要です。

世の中にはルート営業と呼ばれる仕事があります。実はこれは定期的に顧客との関係性を維持するための仕事なのです。

顧客に存在を忘れられないため、そして今顧客が欲しいものや困っていることを知るためにルート営業という仕事があるのです。

メルマガも似たようなものです。メルマガを定期的に送ることによって、顧客に存在を忘れられないようにすることができます。

また、顧客が関心を持っているカテゴリーの商品や情報をメルマガを通して提供することで、顧客に購入してもらえる可能性も出てきます。

従業員満足度を高める

回り道に感じるかもしれませんが、従業員満足度を高めることで、従業員がいい仕事をして、結果的に顧客満足度が上がるということもあります。

これはサービスプロフィットチェーンと呼ばれるフレームワークで説明されます。

当然ながら従業員のモチベーションが高い方が顧客に対していいサービスを提供します。そうすれば顧客満足度も上がります。

従業員のモチベーションは顧客満足度を上げるために重要なのです。

従業員の満足度を高めるためには、教育や福利厚生に投資する必要があります。会社が大事にしてくれてると従業員が感じるからこそ、従業員はモチベーションが上がります。

顧客満足度を上げる具体例

パーソナライズを行う

パーソナライズとは顧客個人個人に合わせてマーケティングや営業を行うことです。

先ほども書いたリコメンド機能などはいい例です。リコメンド機能は個人個人の行動履歴や購買履歴から個人個人に合わせた商品の提案を行うものです。

最近はデジタルのおかげで個人の行動履歴を把握しやすくなりました。ECサイトはもちろんですが、実店舗でも会員登録によって購買利益を把握できます。

また実店舗とECサイトを合わせた形で、行動履歴や購買履歴を把握できます。

こうすれば、より一層顧客が関心を持つ商品を把握することに役立ちます。そして、個人個人に合った商品の提案に繋げられます。

購入プロセスを簡素化する

私は実は携帯の機種変更が面倒くさくて嫌いです。なぜかと言うと手続きに1時間ぐらいかかるからです。

あなたも購入の手続きが長いと嫌になることはありませんか?

購入プロセスが長いと顧客は心が折れてしまいます。よって、購入プロセスをできるだけ簡素化した方が顧客にとって購入のハードルが下がります。

接客サービスの質を上げる

接客サービスの質と言うと、小売店や飲食店のような店舗ビジネスを想像するかもしれません。

もちろん店舗ビジネスでは接客サービスは重要です。店舗ビジネスを展開する多くの企業が接客サービスの研修を行っていることでしょう。

ミスタードーナツは接客サービスの社内コンテストを行っています。探せば他にもこのような会社はあるはずです。

ミスタードーナツの社内コンテストについてはこちらの記事に詳細を書いていますので、気になったら読んでみてください。

スターバックスは接客内容を従業員の裁量に任せています。これが接客サービスの質の高さに繋がり、スターバックスのファンを増やすことに繋がっています。

さきほどのサービスプロフィットチェーンの記事に、スターバックスの接客について書いています。気になったら読んでみてください。

ところで顧客サービスの質は店舗ビジネス以外でも重要です。例えば営業やカスタマーサポートの人が接客の質を上げることは有効です。

ただし顧客の言いなりではなく、顧客のニーズや悩みを理解すること、気が利くことなどが重要です。

顧客にとって同じ価格の業者だったら、ニーズや困りごとに答えてくれる業者の方がいいでしょう。

相談できる専門家になる

最後に私が心がけていることを話します。これは主にBtoBに当てはまることですが、BtoCであっても専門店で使える可能性があります。

仕事において顧客に言われたことを言われた通りにやるだけというのは簡単です。おそらく多くの人はそうやっているでしょう。

むしろ学校教育の影響もあって、我々は言われたことをいかに上手くやるかを意識します。

しかし専門家としての仕事では、言われた通りに手を動かすことよりも、悩み事や困りごとを相談できる人であること、そして一緒に考えてくれる人であることの方が重要になります。

なぜなら専門性が求められる課題においては、顧客もいい答えを知らないからです。だからこそ一緒に考えてくれる人は頼りになるのです。

言われたことしかやらない人とは歴然の差がありますよね?

実はこの記事を書いているちょっと前に、世界は贈与でできているという本を読みました。人は与えられると相手や他の人に与えることで返そうとするのだそうです。

つまり顧客から言われたことだけをやるのではなく、顧客と一緒に考え悩むなど言われた以上のことをすることで、顧客から返ってくるのです。

世界は贈与でできているーー資本主義の「すきま」を埋める倫理学 [ 近内 悠太 ]

終わりに

今回は顧客満足度について考えてみました。私自身がビジネス書や論文で読んだこと、実際にやってみたこと、自分で気になって調べたことなどを書いてみました。

企業にとって顧客満足度は永遠の課題です。だからこそ、この記事が誰かの役に立ったらいいなと思います。

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