モチベーションを下げるできない上司あるあるとできる上司のやり方を解説

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モチベーションを下げるできない上司あるある

上司ガチャなどという言葉があるように、上司次第で働きやすさやモチベーションは大きく変わります。

マネジメントを研究する学者が沢山いて、マネジメント書が沢山出ていることからもそれは解ります。

しかし残念ながら上司もピンキリです。全ての上司が優秀でも人格者でもないのです。

今回はモチベーションを下げる上司、すなわち管理職として仕事ができない上司と、できる上司のやり方をそれぞれ解説します。

自分の上司に不満がある方、将来はマネジメントをやってみたい方、マネジメントをやり始めたばかりの方に参考にしていただければ幸いです。

できない上司の特徴

ハッキリしない

できない上司はハッキリと決めてくれません。うやむやにしたりもします。

上司の仕事は決めることです。決めることはマネジメントをする立場の人にしかできません。

意思決定力はマネジメントの論文でも重要なスキルとされています。また経営者へのインタビューでも出てくるスキルです。

アンケート調査でもハッキリしない上司への不満がよく上がってきます。

https://at-jinji.jp/blog/5841

このアンケートでは明確な指示を出して欲しいが1位です。

https://haken.en-japan.com/contents/enquete/report_1506

決めるべきことを決めて方向性を示すことも上司の重要な仕事です。それができないと、部下は何を目指して頑張ればいいのかが解らなくなります。そしてただ言われたことをやるしかなくなります。

「うちの上司、ハッキリしてくれなくて、そうすればいいのかよく解らない…」。もしハッキリしない上司に当たってしまった場合、こんな疑問を抱いたことはありませんか?私はあります。

これではモチベーションは下がってしまいます。

怒ってばかり

仕事ができると言われる人ほどよく怒り、よく説教する傾向がありますが、それは20世紀的な考え方です。

マネジメントの研究が進み、怒りや説教で人を指導することは逆効果であることが明らかになってきています。

たしかに昭和の頃や平成初期の頃は、上司から厳しく説教されることも普通にあったでしょう。そうやって仕事を覚えた人も沢山いたでしょう。

でも実は非効率な指導だったのです。むしろ怒る上司はEQが低い上に、自分の都合を優先しているのです。部下の都合を考えず、モチベーションを下げているのです。

また説教も効果がないことが解っています。説教に頼るのはできない上司のやり方です。

KKDに頼る

マネジメントは正解のない問題を解決する仕事です。しかし世の中にはKKDが溢れています。

できない上司はKKDに頼ります。力ずくで残業してでも解決しようとしますし、思い込みや勢いでなんとかしようとします。

しかし現実を見ると、仕事には問題が溢れ、残業も沢山発生しています。これは仕事が上手く行っていない証拠です。

つまりKKDではダメなのです。マネジメントをするために必要な知識は沢山ありますし、書籍も出ています。それらをしっかりと学ぶことで、マネジメントに役立つ知識が手に入ります。

いつも問題が発生し、いつも残業で切り抜ける上司を見て呆れませんか?もっと上手く仕事を進められないのかと。

私はそういう上司に何度か当たりましたが、いずれのチームでもメンバーのモチベーションは低かったです。愚痴も多かったです。

私はKKDに頼る上司や現場責任者を見て、こういうやり方はしたくないと反面教師にしました。

KKDに頼る上司は不勉強な上司なのです。上司という重要なポジションにいる以上、勉強はしっかりとしてもらいたいものです。

自分の時代の理不尽を基準にする

今は減っていると信じたいのですが、自分が若い頃は沢山残業して沢山説教されたんだから、今の世代もそうすべきと考える人がいます。

これは体育会系の部活が代表例ですが、体育会系的な考え方の会社や上司も要注意です。

体育会系では先輩が後輩をしごき、世代交代した後も、先輩となったかつての後輩が次の世代の後輩をしごきます。このしごきが代々受け継がれていくのです。

上司という人も同様の人がいます。

自分が沢山残業して沢山説教されて育ったからと、残業や説教を正当化して押し付けてくる上司は存在しますし、私もそういう上司に当たったことが何度かあります。

当然ながらこのような上司はできない上司です。想定外の問題もよく発生しますし、進捗遅れも多く、残業も多いです。離職率も高くなります。

このような上司の元ではモチベーションなんてなくなります。私は正直言ってやってられませんでした。

自分が理不尽な目にあったのなら、次の世代には理不尽を押し付けないことが大事です。私は学生時代も社会人になってからも、自分が受けた理不尽を後輩にしないように心がけています。

残業で解決する

残業賛美は根強く、残業が正当化され、残業すればするほど頑張っているとされます。これは日本に限らないようです。

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しかし残業は狼人間を撃つ銀の弾丸ではありません。残業すれば何とでもなると考えている上司がいますが、そういう上司はできない上司です。

残業すればするほど疲労も溜まり、ストレスも溜まります。疲弊してモチベーションどころではなくなりますし、上司や会社に対する不満も溜まってしまいます。

無限にズルズルと時間をかけることを前提とした働き方は、仕事を上手くやる方法を考えていないと言い換えることも可能です。

マネジメントとは問題解決ですので、創意工夫によって効率化や不要な作業のそぎ落としを行うものです。そうやって残業せずとも成果を出せるようにすることが上司の仕事です。

残業する人は仕事ができないという記事も書いていますので、気になったら読んでみてください。

できない上司がモチベーションを下げる

このようにできない上司は色々と問題があります。そしていずれの問題も部下のモチベーションを下げます。

あなたができないと感じる上司に当たったとき、上記のようないい加減なマネジメントがありませんでしたか?

これらはいずれも私が「この人はイケてない」と感じた上司や現場責任者がやっていたことです。マネジメントをやるようになってから、益々イケてないと強く感じるようになりました。

できる上司のやり方

その場で即決める

できる上司は決めるのが速いです。打ち合わせをしたら、その場で決めてしまいます。そして打ち合わせが終わったらみんな実行しましょうということにします。

もちろん慎重に考えた方がいいこともあります。しかし仕事における多くのことは即断即決した方がいいです。できる上司はスピーディーかつ臨機応変に仕事を進めます。

私自身、残業せずとも成果を出して顧客から評価されている会社を数社渡り歩き、そういう会社にいる歴が10年以上になります。

このような会社では上司やプロジェクトマネージャーは本当に即断即決します。決めるのがとにかく速いです。これも残業せずに成果を出すことや、顧客からの信頼につながっているのでしょう。

決めることは上司の重要な仕事です。できる上司はそれが解っているのです。

心理的安全性を大事にする

できる上司は心理的安全性を大事にします。心理的安全性を実現して、部下に能力を発揮してもらった方が、仕事が上手く進むことを解っているからです。

心理的安全性とは誰もが気兼ねなく意見を言えて、失敗しても責められず学びの機会とされ、自分らしくいられる文化のことです。

権力や地位を使って部下に言うことを聞かせることはできます。しかしそれでは部下は言われた最低限のことしかしなくなります。

だからできる上司は部下の働きやすさを重要視し、部下が主体的に働けるように心がけます。

知識を磨く

マネジメントをやるためには非常に幅広い知識が必要です。

思考力や文章力、コミュニケーション力はもちろん、生産管理のような計画・統制や効率化、改善活動なども学ぶ必要があります。また組織やチームについても学ぶ必要があります。

その他には仮説検証型アプローチやテストマーケティング、アジャイルなど仕事の進め方に関する手法も学ぶ必要性が高まっています。

つまりできる上司は勉強に余念がなく、常に知識を磨いているのです。不勉強で知識がなく、KKDに頼っている上司で、残業せずとも成果を出して顧客から評価される上司を私は見たことがありません。

むしろ多少勉強していても問題がよく起きて、他人に責任転嫁しているような上司や現場責任者も見たことがあります。

それくらいマネジメントの勉強は大変であり、果てしない道のりなのです。

もちろん私もまだまだ勉強中です。このブログを通して、勉強のためにもインプットしたことを書いていきます。

https://www.midknowledge-workshop.com/archives/category/lecture/management

自分の時代の理不尽を基準にしない

学生時代に先輩のしごきにあったとか、若い頃は上司に厳しく説教されたという人は私だけではないはずです。

今管理職として活躍している人たちは、若い頃は説教が当たり前の環境で経験を積んだでしょう。

しかしできる上司はそれでも説教をしません。自分の時代の理不尽を基準にせず、自分がされたら嫌なことはしないのができる上司です。

つまりできる上司は部下や周囲の人への気遣いがとてもできるのです。

そしてこの気遣いが部下や他チーム、他部署、顧客、協力会社などの人を味方につけるために重要なのです。「仕事だからやれよ!」じゃないのです。

残業が少ない

できる上司は残業が少ないです。

世間の常識では残業すればするほど優秀で頑張っているとされていますが、それは大きな間違いです。マネジメントが下手だから問題が沢山発生して、その結果として残業が多くなるのです。

できる上司はマネジメントが上手いため、問題があまり発生しません。

またマネジメントが上手いゆえに作業を上手く進めたり、部下が自主的に問題を解決したり、ときには部下に提案してもらったりしています。

マネジメントが上手ければ残業は減るのです。だからできる上司は残業が少ないです。

残業を減らすことは実は難しいのです。それを実現している上司はできる上司と言えると私は考えています。

大事なことはできない上司を反面教師にして学ぶこと

できない上司を反面教師にして学ぶに勝ることはない

ここまでできない上司とできる上司の違いを挙げてきました。

できない上司のやり方は昭和や平成の初期では普通だったかもしれません。しかしもう令和ですし21世紀です。時代は変わったのです。

大事なことはできない上司を反面教師にして学ぶことです。だからできない上司を教材にして自分自身を磨くことは大事です。

できる上司のやり方でも解説しましたが、できる上司はできない上司と逆のことをやっています。つまりできない上司は反面教師として教材になるのです。

できない上司から逃げても根本解決にはならない

できない上司に当たったら異動を願い出るという方法もありますが、中々通りませんし、次の上司もできない上司でない保証はありません。

できない上司に当たる度に異動願いを出すというわけにもいきません。会社からわがままな社員だと思われてしまいます。

また転職する場合も同様です。転職先にできない上司がいない保証はないですし、転職先でできない上司に当たらない保証はありません。

見極めるとしたら、二次面接で見極めるしかありません。二次面接は現場責任者、すなわち課長など直属の上司になりうる人物であることがよくあります。

しかし面接の時間だけで見極めることは困難という悩みもあります。

そして何より、できない上司に当たる度に転職していては、いずれは雇ってくれる会社もなくなってしまいます。よって転職は根本解決ではありません。

理想的なことを言うと、できる上司が多い文化の会社は存在します。そういう会社に入れれば一番いいです。しかしやはり転職にはリスクもあります。

やっぱり確実なのはできない上司を反面教師にして学ぶことです。

そして自分が実力をつけて、いずれはマネジメントをする側になるか、できる人が集まっていてできる上司も多い会社に転職するのです。これが堅実なやり方だと私は考えています。

終わりに

今回はモチベーションを下げるできない上司の特徴と、できる上司のやり方を解説しました。

できない上司とできる上司の大きな違いは、勉強しているかどうかです。あなたはできない上司を反面教師にして勉強してください。そして詳細はできる上司になりましょう。

できない上司を反面教師にすれば、効率の良い働き方や、人当たりなどについて考える機会になります。そういうことを追求すれば、あなたには職場で目立ってできる人になれるチャンスがあります。

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