ハードワークを仕事でするなら量より質を重視しよう

あなたはハードワークと聞いて何を想像しますか?猛烈に働くことを想像しますか?沢山残業することを想像しますか?私もそういう想像をしていました。
実際に商社やメディア、コンサル、金融など高学歴エリートで高収入の仕事は沢山残業して猛烈に働いているイメージがあります。
エリートというだけでも、毎日深夜まで猛烈に働いてるイメージがあります。
かと言って、誰もがこんな猛烈な働き方ができるわけではありません。私だって無理です。
そこで今回は量ではなく、質のハードワークについて考えてみます。猛烈に働くのではなく、健全に働く方法について考えます。
猛烈に働くことはできないけど、仕事で成果を出したい、キャリアアップしたいという方の参考になれば幸いです。
ハードワークとは
ハードワークのイメージ
冒頭にも書いたように、ハードワークと言うと長時間に渡って猛烈に働くイメージがあるでしょう。
仕事で成果を出そうと思ったら、沢山働くのは仕方ないと思います。
私はプロボノで創業社長と仕事しています。その社長が言うには、起業で成功するには猛烈に頑張れるかどうかが重要だそうです。
何事もうまくいくまではきつい思いをしてても猛烈に頑張る必要があります。
仕事で出世して、高年収を得ている人たちも猛烈に働いている人が多いのではないでしょうか?
社内で出世している人たちを見てみてください。仕事よりプライベートと言ってさっさと帰ってる人で出世している人はいますか?
多くの会社にはあまりいないと思います。むしろ会社に滅私奉公して猛烈に働いている人の方が出世している会社の方が多いでしょう。
このようにハードワークと言うと猛烈に長時間働くイメージがあります。
ワーカホリックとの違い
DIAMONDハーバードビジネスレビューの2025年4月号の特集は持続可能なハードワークでした。
https://dhbr.diamond.jp/list/magazine/search?year=2025&month=4
この中にワーカホリックについて書かれた論文がありました。
https://dhbr.diamond.jp/articles/-/11708
その論文によるとワーカホリックとは長時間働くことではなく、仕事内であろうと仕事外であろうと、いつでも仕事のことを考えている状態を意味するそうです。
つまり仕事に取り憑かれ、仕事のことしか考えられなくなっている状態がワーカホリックです。
ワーカホリックは実はハードワークとは違うのです。
量のハードワークの問題点
猛烈に長時間働くことで経験を積んでスキルアップしたり、会社から評価を得て出世したりすることはできるでしょう。そして沢山働いたという満足感も得られるでしょう。
しかしそれらを得る代わりに犠牲になるものも沢山あります。
ちなみに量のハードワークの問題点は残業を沢山する問題点とも似ています。詳しくはこちらの記事に書いています。
健康を損なう
猛烈に長時間働くと、心身ともに大きな負担がかかります。
長時間労働が体力的な負担が大きいのは言うまでもありませんが、精神的な負担も大きいです。
言わずもがな残業が多い会社ではメンタルヘルスの問題が多くなります。
また長時間労働によって体に負担がかかりますし、夜遅い時間に食事を取ることで、肥満になる可能性もあります。
すると生活習慣病にかかる可能性も高まるでしょう。長時間労働をすると夜遅い時間に空腹状態でがっつり食べてしまうことが多くなりますから。
幸福度を下げる
人間の幸福度は時間が多ければ多いほど高まるそうです。詳細はこちらのTIME SMARTという本に書かれています。

TIME SMART(タイム・スマート) お金と時間の科学 [ アシュリー・ウィランズ ]
猛烈に長時間働けば当然ながら仕事以外のことをする時間がなくなります。趣味の時間も友達との付き合いの時間もなくなります。休む時間すらなくなります。
長時間労働によるストレスと時間がないことによるストレスのダブルパンチです。
燃え尽きにつながる
猛烈に長時間働いて何かを達成するのはいいですが、無理をして達成した後は燃え尽きにつながる可能性があります。
あなたにも納期直前までは必死に頑張っていたけど、納期を終えた途端に力が抜けたという経験はないでしょうか?
受験や期末試験、資格試験などを終えた直後でもいいです。やりきって力が抜けたということはありませんか?
人間はあともうちょっと目的達成っていうところでは、興奮物質で疲労をごまかしているそうです。それゆえ突然力が抜けて動けなくなったりするそうです。
猛烈に頑張れば、頑張ってる最中は疲れていないように感じてもある時、突然疲れが出て倒れてしまう可能性もあります。
無理が過ぎれば燃え尽きにもつながります。反動で長時間の休息を余儀なくされてしまいます。症状が重ければ休職も必要になるかもしれません。
こうなってしまっては、キャリアにも大きな穴が開いてしまいます。
質のハードワークをしよう
猛烈に長時間働くことの問題点を書いたところで、私が考える量より質の働き方について書いてみます。
質のハードワークとは
猛烈に長時間働くよりも、より高度な知識や技術が求められる仕事をしましょう。そうすることで時間あたりに稼げる金額を増やすのです。
私はマネジメントや顧客の課題解決など、知識や技術が必要な仕事を中心にしています。
言われたこと、決められたことをやる仕事は単価が安く、長時間労働に繋がりやすいです。競合も多いため、尚更低価格競争になりやすいです。
すると量でカバーするしかなくなります。
しかし何をやるかやどうやるかを試行錯誤しながら決めていく仕事はできる人が少ないです。
そして正解もないからやりたがる人も少ないですし、正解がないからこそ、勢いではできないため、知識や技術が必要になります。
またできる人が少ないということは主導権を握りやすいということでもあります。つまり、自分のペースで仕事をしやすいのです。
自分のペースで仕事をしやすいなら、残業を抑えることも簡単になります。
このように仕事を量ではなく、質でやることで単価を高くすることを質のハードワークと私は考えています。
これでしたら猛烈に長時間働く必要はありません。
質のハードワークの探し方
多くの仕事は上から言われたことや決められたことを忠実にこなすことです。
しかしこういう仕事は量重視になりがちです。
そこで次のようなことをすることで、量から質への転換を図りましょう。
- 仕事のやり方を改善する
- 業務プロセスを作る方に回る
- 暗黙知を形式知化する
- 後輩や新人に教えるための教材を作る
- やったことがない仕事を手を挙げてやってみる
- 導入するツールの調査や検証を引き受ける
このようにただの作業者ではない、難易度が高い仕事に積極的に取り組みましょう。
仕事の難易度を上げていくことで、自分の仕事において量から質への転換を図ります。
質のハードワークをするメリット
ワークライフバランスを保てる
質重視のハードワークなら残業を抑えることができます。残業が少なくなれば、ワークライフバランスを保てます。
心身ともに疲労が少なくなりますので、プライベートで趣味の時間や友達との付き合いの時間を持つ余裕もできます。
家族サービスをする余裕もできるでしょう。
このブログでは定時で帰ることのメリットについても書いています。ワークライフバランスを保てることのメリットと重なりますので、読んでみてください。
自己研鑽の時間を取れる
質重視のハードワークなら残業が少ないため、自己研鑽の時間を取れます。
自分の知識や技術を高めることができるれば、仕事の選択肢も増え、キャリアアップに繋がるというものです。
また、自分の生産性を高めることで、より少ない時間で成果を出せるようになれば、より一層残業を減らすことができます。
キャリアについて考えよう
ハードワークは目的ではなく手段
よくハードワークを目的としている人を見ます。頑張っているのが偉いっていう考えですね。
頑張るのは立派なことですが、頑張った結果何をしたいのかも大事です。
ハードワークはキャリアにおいて自分の目的を達成するための手段です。自分がこういう仕事をしたいから、今ハードワークして成果を出して経験やスキルを積んでおくんだということです。
頑張っているという自己満足に陥ってはいけません。
そうではなく、ご自身が達成したいことを大事にしてください。そしてそのために必要な経験やスキルを身につけるために頑張るようにしてください。
望むものを手に入れるためにはハードワークが必要
私は長年にわたり、毎日のように定時帰りし、マネジメントや顧客の課題解決など上流の仕事をしてきました。
ですが私は決してエリートではありません。むしろ高校すら行けず就職もできなかった底辺の落ちこぼれです。
そして残業や理不尽に耐えられなくてクビになったこともあります。
しかし残業なんかしなくても、出来が悪くても、勉強して知識を身につければ、望む仕事を手に入れることは不可能ではないのです。
その代わり私の場合は勉強を猛烈にしました。若い頃は睡眠を5時間ぐらいまで削って勉強していたことがあります。
勉強したと言っても学生時代にではなく、就職浪人時代にです。
望む仕事に就くことや望む仕事環境を手に入れることはただではできません。量か質、どちらかのハードワークをする必要があります。
終わりに
私は残業賛美する人を沢山見てきました。沢山残業してるから頑張っているとか、発注元や会社や上司の理不尽に耐えてるから偉いという考え方ですね。
そんなことより残業も理不尽も要らない働き方で成果を出せないのかと、ずっと疑問に思ってきました。
こういうところから量より質という考えが出てきました。
あなたが量のハードワークができないって言うなら、質のハードワークを追求してみてください。