残業を減らすために必要な6つのこと|まずはマインドセットから
私は長年定時帰りを当たり前としていて、月当たりの残業時間は10時間以内です。繁忙期でも10~20時間です。19時まで仕事したら働きすぎという感覚です。
さぞかし残業が少ない業界かといえば逆で、IT業界という残業が多いことで有名な業界で、受託システム開発という残業が多いことで有名な仕事をしています。業界の常識をマネジメントで覆すという考え方で取り組んでいます。
今回は残業に対して疑問を感じている方や、残業が嫌いな片、残業を減らしたいと考えている方向けに、残業を減らすための考え方を書きます。
残業を当たり前と思わない
まずは残業に対する意識を改めましょう。残業はしょうがない、残業はあるのが当たり前だという意識は諦めです。諦めるのをまず止めましょう。残業があるものだと諦めている限り、残業はなくなりません。
まず一番最初に大事なものはマインドセットです。
残業はしょうがないものじゃない、残業はあって当たり前じゃないという意識を持てば、改善に取り組める心理状態になります。
残業がもたらす害悪についても書いています。マインドセットを変えることで、残業による害悪をなくしていきましょう。
時間より成果という意識を持つ
そもそも仕事は顧客に残業時間ではなく成果を納めて売上を得ること
沢山残業すれば偉い、残業すればするほど頑張っているという考えを改めましょう。こういう考えは社会に強く根付いています。それゆえ多くの人は疑問に感じず、そういうものだと思ってしまっています。
仕事は顧客に価値を提供し、顧客に貢献することで、対価として売上を得ることです。会社というフィルターを通しているがゆえ、これが解らなくなっているのです。
残業時間と成果については、こちらの記事の最初の見出しに書いています。
顧客への成果に注目しよう
つまり残業が多くても成果が少なければ売上も少なくなるのです。逆に残業が少なくても成果を上げれば、少ない残業時間で十分な売上を稼げるのです。
どんなに沢山残業しても、顧客に成果を納められなければ売上が発生しません。売上を稼げなければ給料の原資だって稼げません。
一方で残業が少なくても、極論を言えば定時帰りでも、顧客に成果を納めて売上を稼げば、給料の原資を稼げます。
効率化する
非効率は必ずある
ここまではマインドセットの話でした。ここからは残業の減らし方の話になります。
まずは非効率な業務を効率化しましょう。これが一番解りやすく、手を付けやすいです。なぜなら普段の仕事で非効率な業務は実感できますし、非効率な業務がない会社なんてまずありえないからです。
属人性や暗黙知になっている業務を標準化する
特定の人にしかできない業務や、特定の人の頭の中にしかない業務はものすごくありがちです。どこにいってもほぼ確実にあると考えてよいです。
こういう業務を誰にでもできるようにすることで、その人がいないと進まないという状況を回避できます。また他の人が手伝うということもできるようになります。
形骸化したルールを変える
昔からの慣習でやっているがゆえに、やり方に誰も疑問を感じていない業務はいくらでもあります。実績があるやり方だから、このままにしておこうというものですね。
こういうものの中で非効率と感じるものがあったら、見直してみましょう。昔からこういうルールだからと言いたくなるものもあると思いますが、状況なんて変わるものです。
やり方を守るのではなく、成果というゴールにより速くたどり着ける方法を考えていきましょう。
無駄をなくす
無駄なことや不要なことはありがちです。そういうものは削ってしまいましょう。やらなくていい作業をして時間を使う必要はありません。
やることが減れば残業も減ります。これも先ほどと同じ形骸化したルールの記事を参考にしてください。
戦略・戦術を考える
計画に固執せず状況に応じた対応をする
仕事はただ闇雲に頑張ればいいのではありません。残業を沢山しても構わないのならそれでいいです。しかし残業を減らすためには戦略と戦術を考える必要があります。
仕事において計画やスケジュールは大事ですが、柔軟に対応することも大事です。計画に固執すると残業地獄を味わうため、臨機応変に対応しましょう。
リスクを考える
仕事には想定外がつきものです。トラブルが起こることもありますし、割り込みの作業が入ることもあります。間違えていることに後で気付いてやり直しになることもあります。ときには勘違いや確認不足で大きなやり直しになることもあります。
だからこそただ闇雲に頑張るのではなく、リスクを考えて先手を打つ必要があります。
関係者の協力を得る
仕事は1人で完結するものはまずないですし、1つの部署で完結するというものも少ないでしょう。自社だけで完結すれば楽ですが、社内活動を除けば顧客という社外の存在がほぼ確実にいます。社内活動であっても社内の人が顧客なので、やはり1つの部署だけでは完結しません。
仕事においては、会社や部署を超えると、「あいつらは気に入らない」とか、「あいつらに押し付けておけ」みたいなことが起こります。
対立したり責任を押し付け合ったりすると、仕事がスムーズに進まなくなります。
よって仕事で関わる人たちとはいい関係を築きましょう。そしてコミュニケーションをスムーズにするとともに、お願いしたら協力してもらえる関係を築いておきましょう。
人に協力してもらうことも、自分たちの仕事を減らすことにつながります。自分たちの仕事が減れば残業も減ります。
継続的に改善する
マインドセットの転換も効率化も、無駄の削減、戦略や戦術の考案も一度にはできません。一気にやらず少しずつやることが大事です。
残業を減らす上で大事なことは継続的に取り組むことです。一気に残業を0にしようとしても無理です。毎月数時間程度でいいから、継続的に削っていきましょう。ダイエットと同じで、残業もお腹の贅肉のようにすぐには減らないのです。
だから毎回毎回一歩ずつ業務を改善していきましょう。そして上手いやり方を1個ずつ見つけていきましょう。
継続は力なりという言葉を信じることが大事です。残業を減らす上では地道な積み重ねがものを言います。定時帰りは1日にしてならずです。
私だってサービス残業を100時間や200時間もやらされたことがありました。ハーバード・ビジネス・レビューを長年読み続けてマネジメントを勉強しました。議論が盛んな会社に長年所属して、プロジェクトの進め方を学んできました。
終わりに
まだまだ残業は無くなりません。政府が働き方改革を唱えたところで、企業がマインドセットを変え、業務を改善しなければ、残業は減りません。
企業が変わるには時間がかかります。だから残業を減らすにはみなさんや私が自ら実践していく方が圧倒的に早いのです。
継続は力なり、定時帰りは1日にしてならず。毎日少しずつ改善して残業を減らしていきましょう。
マネジメント力を上げるためには、幅広い知識や思考力が必要です。これは一朝一夕には身に付きません。専門分野の知識はもちろんですが、ビジネスや組織に関する知識も必要です。
1つはビジネス情報を仕入れることです。私はダイヤモンド社のDIAMONDハーバード・ビジネス・レビューを定期購読しています。