クリエイティビティの練習として商品企画の問題をやってみよう
今回はクリエイティビティを鍛えるための練習問題を出します。ただしクリエイティビティである以上は正解はありません。みなさんそれぞれ違う解答があると思います。解答例は付けますが、あくまでも解答例ですので、無難な回答です。堅実な解答もぶっ飛んだ解答もあっていいと思います。
あくまでもいいものを作る練習問題というよりは、発想力を高める練習問題です。沢山のアイディアを出せるようになるために、具体的な問題で考えてみるという練習問題です。よって売れるかどうかはいったん脇に置いてください。
コンセプトを体現できる商品の形態を考えてみよう
商品形態を考える練習問題
それでは早速練習問題を出します。
あなたはお菓子メーカーA社の商品企画部に勤めているとします。上司から、おうち時間に家族で楽しく食べられるスイーツを作りたいと言われました。商品のコンセプトは上司が言ったことそのままの、 おうち時間に家族で楽しく食べられるスイーツです。
まずは商品の形態、すなわちスイーツといってもケーキなのか、プリンなのか、それともシュークリームなのか、はたまたパフェなのかと形は色々あります。正解はありません。チョコ味かチーズ味か、フルート盛沢山かなど味も色々考えられると思います。
ちなみにコンセプトが決まってる理由としては、制約を付けないと無限に解答が考えられること、そして実際の仕事でもお題は上から降ってくるであろうことです。
具体的は仕様は後で考えていただきますので、今はとにかくコンセプトに沿った形や商品カテゴリーをあれこれ考えてみましょう。
商品形態を考えるヒント
上司が言ったコンセプトには、「家族で」という制約がついています。ここに対してどういう形を取るかも考えなければいけません。大きいのを切り分けるのか、複数個セットで売るのかなどが考えられます。こうしたらいいじゃんというのを考える練習と思ってください。
商品でも制作物でも、闇雲に作るよりはプロセスに沿った方が作りやすくなります。この講座で解説したクリエイティビティのプロセスを参考にしてください。商品形態を考えるのは方式検討プロセスでやることです。
商品の具体的な仕様を考えてみよう
商品設計の練習問題
それでは先ほど考えた商品形態に対し、具体的な仕様を考えてみてください。仕様といっても、例えばフルーツはどこどこ産で糖度いくつ以上じゃないといけないとか、生クリームの配合などの専門的なことはいいです。そんなことパティシエとかお菓子職人じゃないと解りませんから。私も解りません。
サイズとか味付け、乗せるパーツの種類や数など専門家でなくても解る仕様を考えてください。例えばショートケーキで幅10cm、高さ5cm、プリン入りの生地で上にいちごを3個乗せるなどです。
あくまでも発想の幅を広げるための練習問題ですので。お菓子作りの専門性を高めるための練習問題ではないことをご了承ください。
商品設計のヒント
具体的なことを詰めていくステップでは、アイディアをどれだけ沢山出せるかの勝負になります。アイディアを沢山出す方法はこの記事を参考にしてください。
解答例
いかがでしたでしょうか?どのくらい広くアイディアを出せましたか?
それでは解答例を出します。例ですので、これが唯一の正解ではありません。ちなみに発想の幅を広げるトレーニングですので、売れるとは限りません。
商品形態の解答例
- チョコタップリケーキ
- 切り分ける巨大プリンアラモード
- ワクワク4色ワッフル
商品設計の解答例
商品形態 | 商品設計 |
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チョコタップリケーキ | サイズは幅20cm、奥行き8cm、高さ6cmで形は直方体。 本体はチョコスポンジ、チョココーティング。 上には板チョコとアクセントのイチゴを乗せる。 |
切り分ける巨大プリンアラモード | ケーキのように切って切り分けるプリンアラモード。 本体は直径10cm、その上に直径5cmのプリンを乗せ、ゼリーも乗せる。 生地はふわふわ感を出すためシフォン生地を使う。 乗せる果物はオレンジ、ぶどう、キウイフルーツ。 |
ワクワク4色ワッフル | クリーム(ノーマル)、チョコ、イチゴ、パイナップルの 4種類のワッフルが1パックに入っている。 |
参考資料集めのヒント
アウトプットを出すためにはインプットが必要ですので、補足しておきます。
今回の解答例にはケーキやワッフルがあります。ケーキのサイズについては、コージーコーナーや不二家などケーキのチェーン店を調べるという方法があります。
ワッフルの味については、商業施設にたまに色々な味のワッフルを売っている店が期間限定で出ていますので、「ワッフル 味」や「ワッフル フルーツ」で検索すれば何かしらヒットします。
このように日常見かけるものもヒントとして使え、そこから情報収集につなげることができます。
終わりに
自分で何か作ってみたり、自分でイベントを企画したり(旅行など自分ひとりで出かけるイベントでもいいです)すると、アイディアを色々考えると思います。その過程で必要なことを色々調べたりすると思います。そういうトレーニングが発想の幅を広げてくれます。
今後も色々な練習問題を出しますので、発想の幅を広げるトレーニングとして遊んでみてください。