働くモチベーションがないという方のためにマネジメントのプロが対策を解説

最終更新日

働くモチベーションがないという方のために

働くモチベーションで悩む方は少なくないかもしれません。そうでなければ自己啓発本が沢山出版されることもないですし、私も悩んだことは沢山あります。

私自身、ベンチャーへの転職をしたり、キャリアに関する本を読み漁ったりしてきました。

働いている時間は1日の3分の1以上を占めますし、起きている時間で言えば半分を占めます。

それくらい長い時間を費やすとなれば、モチベーションを持てるに越したことはありませんし、モチベーションがなければ辛いです。

今回は私自身が転職を繰り返したり、キャリアに関する本を読み漁ったりして学んだことを基に、働くモチベーションについて書いてみます。

働くモチベーションが出ない方や、モチベーションアップに悩む方の参考になれば幸いです。

働く目的

まずは働く目的について考えてみましょう。

生活の糧を得るため

一番最初に考えられて、一番多いであろう働く目的が生活の糧を得るためです。

そもそも人類は古代から生活の糧を得るために仕事をやってきました。食料を取りに行ったり、農業によって食料を作ったり、道具や服を作ったりなどですね。

日本のような先進国であれば生活保護もあるため、仕事をしなくても生活できなくもないです。しかしやはり多くの人にとっては、生活の糧を得るためという目的は外せないでしょう。

やりたいことをやるため

人によっては好きなことや楽しいことだから仕事をしているという人もいるでしょう。もしそういう仕事に出会えたら、とても幸運です。

それに好きなことややりたいことで収入を得られるほど現実は甘くないです。好きなことややりたいことの多くは趣味ですが、趣味をお金に変えることは難しいです。

例えば工作とかアクセサリー作り、創作が趣味だとしても、自分の作品を売って生計を立てることは難しいです。

今はネットで売ることもできますし、地域のイベントで売ることもできるでしょう。しかし売れるかどうかがとても難しいのです。

だからやりたいことをやるという選択肢は探すというより、運よく見つかるものだと私は考えています。だからこそこういう仕事に出会えたら幸運なのは間違いないです。

自己実現のため

夢の実現や、憧れの仕事、成長実感などのために仕事をしている人もいるかもしれません。これなら好きなことややりたいことと違って、まだ現実味があります。

私は学生時代からどんな仕事を選べばいいか解りませんでした。しかし会社をクビになって情報収集している際にたまたまコンサルの雑誌を見つけ、こんな仕事をしてみたいと感じました。

このように憧れの仕事なら探せば見つからなくはありません。就けるかどうかは別問題ですが。

例えば医者とかプロアスリート、芸能人みたいに憧れはしても、就くことが絶望的に困難な職業は存在します。

夢の実現はこんな世の中になったらいいなみたいなとか、こういう働き方ができる会社を作りたいなどですね。

成長実感は一番現実的な選択肢かもしれません。今まで難しいと感じていた仕事ができるようになった、できる仕事が増えたなどです。喜びを感じられますし、勉強へのモチベーションも出ます。

モチベーションの種類

モチベーションには種類があります。大きく分けると外発的動機と内発的動機に分かれます。

外発的動機

モチベーションとしてとても解りやすいのが外発的動機です。

外発的動機はお金や地位などです。とっても解りやすいですよね?多くの人が欲しがるものであると同時に、持っていると羨ましがられるものですから。

https://www.recruit-ms.co.jp/glossary/dtl/0000000030

ちなみに外発的動機は会社が与えるものです。給料やボーナス、昇進・昇格は会社が決めることですので。

よって外発的動機は解りやすいと同時に自分でコントロールできないものです。自分でコントロールできないというところが厄介です。

また外発的動機のようなお金や地位は別の言葉で地位財と呼びます。地位財と呼ばれるものは一時的には幸福度が上がるけど、すぐに慣れてしまい、幸福が長続きしないという難点があります。

よってお金や地位でモチベーションを保つことは難しいのです。定期的に上げていく必要があるからであり、上げること自体が難しいからです。

内発的動機

内発的動機は自分の心理的なものから来るモチベーションです。自己実現のためにこれをやりたい、顧客やチームメイトのために頑張りたいなどです。

自分探しばかりで青い鳥症候群になってはまずいのですが、自分のキャリアについて考えてみることで、内発的動機を見つけられる可能性があります。

また顧客やチームメイトといい人間関係ができているとか、職場で活躍できていると、内発的動機につながることもあります。

内発的動機はお金や地位とは関係ありませんから、昇給や昇進・昇格をせずともモチベーションが出てきます。

現実的に見れば内発的動機を模索するのがよいです。自分でコントロールできる余地が外発的動機より大きいからです。

一方で内発的動機を見つけるには、自分のキャリアについて考え続ける必要があり、仕事を生活の糧だけのためではなく、やりたいことや自己実現のためにやる必要があります。

内発的動機は決して会社に与えてもらうものではないからです。

モチベーションがない理由を考える

働く目的とモチベーションの種類について解説したところで、いよいよモチベーションがない理由を考えてみましょう。

やりがいを感じない

モチベーションがない理由の1つとしてやりがいを感じないというものがあります。

元から仕事は生活の糧を得るためと割り切れる人なら、やりがいは不要と思うかもしれません。しかしそのような人を含む多くの人にとって、やりがいはあるに越したことがありません。

やりがいがあれば活き活きと働くことができます。自分の成長を実感で来たり、達成感を得られたり、顧客やチームメイトに貢献している実感を得られたりします。

言い換えると、成長実感がない、達成感がない、顧客やチームメイトに貢献している実感がないというときは、やりがいを感じていない可能性があります。

やりがいがないと仕事は嫌々ながら仕方なくやるものになってしまいます。間違いなくモチベーションが出ません。

割に合わない

仕事と給料が割に合わない場合もモチベーションが出なくなります。

仕事の難易度が高い、経験やスキルを高いレベルで求められるなどの要件があるのに給料が安い場合は、割に合わないと感じてモチベーションが出なくなる可能性があります。

例えば実務経験20年並みの高度な知識やスキルが必要なのに、実務経験5年程度の給料だったら嫌になるでしょう。私だって嫌です。

会社や上司に大事にされていない

会社や上司に大事にされていないと感じる場合、エンゲージメントがとても下がります。すると孤独感を感じたり、モチベーションが出なくなったりします。

ちなみにエンゲージメントは個人の資質や経験、スキルなどは関係ないことが研究結果から解っています。チームに支えられているかどうかで決まります。

とはいえ会社や上司に大事にされていないと思い込んでいる場合もあるので、悩んだら上司に相談してみるのもいいかもしれません。個別に上司と面談するなどです。

チームワークに問題がある

仕事における不満の上位によく挙がるのが人間関係です。不満でも離職理由でも人間関係が1位になっているアンケートはよく見かけます。

人間関係がよくない職場ではチームワークに問題が出ます。チームワークに問題があり、人間関係がギスギスしていれば、モチベーションが出ないのも無理はありません。

この場合は上司に相談した方がいいです。会社全体がそんな雰囲気ならどうしようもないですが、特定のチームだけ雰囲気が良くないなら、対策の打ちようがあります。

ちなみに人間関係を構築してチームワークを良くする方法の1つに、心理的安全性を作るという方法があります。

心理的安全性とは誰もが気兼ねなく率直に意見を言えて、自分らしくいられる組織文化のことです。これがあるチームは働きやすくてパフォーマンスも高いです。

飽きた

仕事に慣れてくると簡単にできるようになってきます。そうなると飽きた状態になります。

人間の脳は欲張りです。未知のことを恐れ、既知のことを心地よいと感じる一方で、同じことばかりでは飽きてしまうため新しい知識や体験を求める必要があります。

私も仕事に慣れてくると飽きてしまいます。そして違う仕事をやりたいと思うようになります。

このような場合は上司に相談して、新しい仕事にチャレンジさせてもらうのがよいでしょう。

そして現在お勤めの会社でどうしても他の仕事をさせてもらえない場合は、転職を検討するのもありかもしれません。

ちなみに新しい仕事を上手くやる方法について記事を書いています。もし新しい仕事をやるチャンスを得られたら、参考にしてください。

新しい仕事を始めてみたものの、上手く行かなくて悩んでいる方向けの記事も書いています。こちらもどうぞ。

難易度が低い

難易度が今の自分の経験やスキルに対して低い場合、つまらないと感じてしまうこともあります。仕事がつまらないとなるとモチベーションが出なくなる可能性もあります。

人間は人によりますが、適度な難易度が必要です。もちろん一概には言えません。難しい方が燃えるという人もいれば、難易度低めでのんびりしたいという人もいますので。

とはいえモチベーションを出すためには適度な難易度が必要です。

私も難易度が低くて転職をしたことがあります。合併で入らされた会社が、下請けで下流工程の仕事しかなかったために、つまらなくてやりがいを感じなくなったのです。

それまで私がやってきたことが否定されたように感じました。否定的な言葉は沢山浴びせられましたけど、仕事内容でも否定されていると感じたものです。

そのときはそういう理由で元請けで上流工程からできる会社に転職しました。

自分にとってのモチベーション要因を知る

大事なことは自分にとってのモチベーション要因を知ることです。

モチベーションには色々な要因があることをここまで解説しました。しかし人によってどれが大事というのは違います。

難易度が高い方が燃える人もいますし、成長実感が大事な人もいれば、夢とか野望がある人もいます。

よってキャリアに関する本を読んでみるとか、自分にとって楽しいとか欲しい、モチベーションが出る要因を書き出してみる、理想の働き方を書き出してみるなどもいいでしょう。

終わりに

今回は働くモチベーションが出ないと悩む人のために、モチベーションについて書きました。

モチベーションは難しい悩み毎です。同じ人でも経験を積んでいくと、モチベーションが出ることが変わりますし、人によってもモチベーションが出る要因は違うからです。

だからこそライフワークと思って、自分にとってモチベーションが出ることを模索し続けることが大事です。自己認識というものですね。

シェアする